【GreenBowl】アサヒ飲料-アズワン 試合レポート
’15.05.18
不運にあえぐアズワン。安定した試合運びでアサヒ飲料が完封
XリーグWESTのTOP4チームがトーナメントで戦う春の公式戦、グリーンボウルトーナメントの順位決定戦は、アサヒ飲料チャレンジャーズとアズワンブラックイーグルスの顔合わせとなった。
この春は、16名の新加入メンバーを交えた新チーム構築が急ピッチで進んでいるアズワン。立ち上がりからQB#17田原が積極的なパス攻勢に出る。WR#15井本へのタイミングパス成功でファーストダウンを獲得。
しかし次の自陣25ヤード付近3rdダウンで、アサヒ飲料のDL#95山本が激しいプレッシャーかけ、QB田原がたまらず投じたパスを、アサヒ飲料のDB#6桝井がインターセプトに仕留める。
いきなりゴール前31ヤードからのチャンスを得たアサヒ飲料。QB#2加納からWR#11呉田へのミドルパス成功で、ゴール前16ヤード。しかしここからは詰め切れず、K#17影山の30ヤードのFG成功で3-0とアサヒ飲料が先制する。
何度かパント応酬が続いたあとのアサヒ飲料。敵陣41ヤードからWR呉田へのパス、QB加納のキープ、RB#24白髪のランでゴール前26ヤードへと前進する。
ここでQB加納からエンドゾーンへ走り込んだWR#4太田へのパスが決まってTD。TFPキックも成功し、アサヒ飲料が10-0とリードを広げる。
対するアズワン。2回目の攻撃シリーズで、先発のエースQB田原が負傷で退場。守備陣も期待の即戦力DL#91澗随が、パントリターン中にターゲッティングの反則を取られて資格没収と、思わぬ戦力損失でチームのペースを乱す。
しかし前半終了間際に、交代出場したQB#8奥野がようやくドライブを開始する。
自陣18ヤードから、WR#81岩上へのパス、RB#28山上のランでダウン更新。さらに新加入のWR#85寺島へのパス成功で、敵陣40ヤードへと陣地を進める。
ここでQB奥野のキープ、WR#89要へのパスなどで前進を試みるが、アサヒ飲料のDL#48十亀、#95山本らの激しいQBサック攻勢に押されて後退。4thダウンの攻撃も不発に終わり得点には至らない。
後半開始早々のアサヒ飲料。自陣35ヤードからRB#22佃のラン、QB加納のキープで連続ダウン更新。敵陣43ヤードへと進んだところで、QB加納が不用意に投じた山なりのロングパスを、アズワンDB#22梶原がインターセプト。アズワンが攻撃権を奪い取る。
自陣28ヤードからのアズワン。QB奥野からWR井本へのパス成功で自陣40ヤード。ここからRB#4加藤、#32沖田のランを見せたあとの3プレー目。QB奥野のオプションキープが鮮やかに決まって完璧な独走態勢に。
そのままTDかと思われたが、審判のミスホイッスルがあってプレーは仕切り直し。QB奥野のキープでダウンを更新するものの、さすがに気落ちしたのかパントに終わる。
このあと試合は両チームのオフェンスが冴えずパントの応酬となる。
試合残り時間3分19秒のシリーズから、アサヒ飲料はQB#10林が交代出場。WR太田へのロングパス成功で、ゴール前8ヤードへと前進すると、K影山の35ヤードFG成功に繋げて追加点。
試合終了間際にも、同じくK影山が41ヤードのFGを決め、結局アサヒ飲料が16-0の完封勝利で決着をつけた。
ヘッドコーチとして新チームを率いて記念すべき初勝利となる松本HCだが、「もっと出来るはずと思うだけに、あまり良くない。選手達もこの内容には満足していないハズ。出来としては30%ぐらい」と、その表情は喜びも半分と云ったところか。
コーチングと選手の主体性で勝てるチームを目指すとするだけに、「技術面もあるが、最後は気持ちの問題」と、よりいっそうの奮起と個々の自覚を促す。
ゲーム以外の部分で、最後までペースを掴みきれなかった印象のあるアズワンだったが、「それも実力のうち」と、芳井ヘッドコーチ。
昨秋の悔しい思いを繰り返さないためにも、「フィジカル面ではそれなりに戦えていると思うので、さらに練習をしてもっと精度をあげていかないと上位には食い下がれない」と、秋を見据えたチーム作りはここからが本番となる。